MainPage 〜きまぐれ ぷろぐらま語録〜
 

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Blogを移転させました。
新Blogは次のURLです。
https://kerokero.org/wp/




なんとなく電池の話
ちょっと仕事で、電池の話題になったので今日は電池の話。

一次電池


電池というのは、中に特殊な化学物質と、2種類の金属板が入っていて、
その3つの間での化学反応で電気を発生させる装置。つまり、小型の発電機です。

その化学物質に何を使うかでアルカリ電池とか、
マンガン電池といった区別がある。

アルカリ電池は、一般に一度にたくさんの電気を取り出せるけど、
電池が切れると、急に電気を取り出せなくなる。

一方、マンガン電池は、一度にたくさんの電気は取り出せないけど、
電池を使い続けると、取り出せる電気の量がゆっくり減っていく。

なので、そういう特性を見極めて電池は使い分ける必要がある。

たとえば、乾電池が使えるデジカメならば、
フラッシュのために短時間で大量の電気を必要とするのでアルカリ電池を使う。

一方、テレビのリモコンとかは、
たくさん電気が取り出せる必要がないので、マンガンを使う。みたいな。

ところで、このような、アルカリ電池やマンガン電池は、
正確には一次電池って呼ばれていて、
化学物質で電気をその場で発生というか発電する装置だ。

二次電池


じゃあ、ニッケルカドミウム電池(ニッカド電池)とか、
ニッケル水素電池(エネループとか)とか、
リチウムイオン電池とかは、充電して、繰り返し使える。
これは何かというと、二次電池という物だ。

一次電池は化学反応が終わったら、電気は取り出せないけど、
二次電池はその化学反応を逆反応させて元に戻して、
再度、発電が出来るようになる電池のことだ。

え?電気を貯めているんじゃないの?
と言われるかもしれないけど、その通り、電気を貯めているわけではない。
なので、劣化で逆反応が出来なくなるとその充電池は寿命となる。

本当の意味での電気を貯める装置は、
キャパシタンスとか、超伝導とかその辺の話で、
普通に生活していると恩恵は受けているけど、
見かけることは少ないので、そっちの話は割愛。

んで、これら、二次電池もやはり、特性が全然違う。

大衆向けの充電式乾電池で最初に普及したのが、ニッケルカドミウム電池。
これは、一度に取り出せる電気の量が多い。
また、過充電など結構粗末に扱っても壊れにくいという特性がある。
ただ、メモリー効果などの劣化も早く、1回の充電で貯められる電気も少ない。

その後出てきたのが、ニッケル水素電池。
これは、メモリー効果などの劣化があまりなく、
1回の充電で貯められる電気も、ニッカドの倍以上だ。
ところが、ニッカドに比べると一度に取り出せる電気の量は少ない。
また、過充電など結構粗末に扱うと、破裂したりすることもあるので、
専用の制御装置(具体的に言うとΔV検出装置等)のついた充電器を使う必要がある。

なので、これらの特性から、
ラジコンとか一度にたくさんの電気を必要とする場合にはニッカドを使う。
それ以外は、ニッケル水素が現在の主流。

乾電池式のデジカメとかはフラッシュのために、
ニッカドを使う方が望ましいハズだけど、
最近は、ニッケル水素のほうが流通しているので、
ニッケル水素を使うように設計されている。

ただ、デジカメでニッケル水素を使うと、
一度に取り出せる電気の量が少ないせいで
フラッシュの連写が出来ない。
なので、一般にはデジカメでは、ニッケル水素ではなく、
専用の電池でリチウムイオン電池を使うことが多い。

リチウムイオン電池は、
小型で、大容量(1回の充電で貯められる電気が多い)、
一度に取り出せる電気も多く劣化もしにくい
一見良いところ取りの電池だけど、
ちょっと製造時に異物が入ったり、過充電したり、
ショートさせたりすると、爆発したりする危険な電池。
そのため、電池自身にいろいろな安全装置が内蔵されている。
なので、乾電池型で販売されていない。

とまぁ、電池は、形式によって、適材適所で使うのが良いという話。

電池の持ちをよくする方法?


で、ここからが本題で、
電池はこのように、化学反応で発電する装置で、
その化学反応の方式で様々な種類に分かれている。

で、電池は、電気を取り出し続けると、
無駄に化学反応が進んだり、
電池内の化学物質が偏って反応したりして、
すぐに電池切れになる。

でも、ちょっとづつ休ませると、長持ちする。
特に、二次電池系はその回復力がかなり強い。

なので、充電できる電池を休ませながら使うと、
かなりの長時間使うことが出来る。

そこで、えらい人は考えた。
「だったら、ゼロコンマ数秒の間隔で電源をON/OFFしたら電池って、
 ものすごーーーーーくもつんじゃね?」

というわけで、今の電池を使う電気製品は電源がONのままでも、
電池から見たら高速に電源がOn/Offになっているように見える
仕組みが仕込まれています。

で、二次電池系はその回復力がかなり強いのだから、
一次電池を使うより、二次電池を使った方が、
圧倒的に電池の持ちが良くなっているのです。


30代以上の人は思い出してみてください。
ポータブルカセットプレイヤーやCDプレイヤーは、
でた当初は、単三乾電池4本で2時間程度しか再生できなかったはずです。
ところが、しばらくして単三乾電池2本で2時間程度に伸びて、
さらに、その後、ニッカドやニッケル水素を使っていれば、
単三乾電池2本で24時間再生できる機種なんて言うのも登場したはずです。

単に、機器の省エネ化が進んだだけじゃなく、
電池の回復力を最大限利用する設計になって実現したことです。

補足

一度に取り出せる電気の量=電流(I)の話。
取り出せる電気の量=電圧(V)とか、内部抵抗(R)の話
1回の充電で貯められる電気=電流時(ah)の話
ですが、あえてわかりやすく書いたつもりが、逆にわかりにくくなったような?




2010/11/28:
わかりにくい表現をちょっと修正。
余談だけど、一次電池でリチウム単3乾電池を
久しぶりにお店で見かけた。
まだ、こんな製品売っていたんだ・・・
01:07, Thursday, Oct 28, 2010 ¦ 固定リンク ¦ 携帯


■コメント

ためになったぉ〆(゜∀゜ )っ
名前: かわの ¦ 04:02, Thursday, Oct 28, 2010 ×


>>かわのさま
それはよかったぉ〜

意外と、みんな知らないのよねー
ということを、痛感する出来事があったので取り留めもなく書いてみた。
名前: NiSi@管理人 ¦ 22:21, Friday, Oct 29, 2010 ×


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