← |
2024年11月 |
→ |
日 |
月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
土 |
|
|
|
|
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
16 |
17 |
18 |
19 |
20 |
21 |
22 |
23 |
24 |
|
26 |
27 |
28 |
29 |
30 |
|
1998年前後のゲームの謎のボーナストラックの正体 |
ネタ切れなので、もう時効だよね?というネタを。 今から10年以上前。いわゆるエロゲやギャルゲ業界が急成長した頃のお話。 ちょうど、自分もそんな業界に身を置いていた時期だ。
この頃のゲームはDirectSoundもまだまだ新しい技術で、 古いPCでちゃんと動くかどうかの検証もままならないため、 音声はWAVで、BGMはCD-DAが主流だった時代だ。
そして、何故か一部のメーカーのゲームでは毎回、 CD-DAに、謎の最終トラックを付けることが多かった。
この謎の最終トラックは、時間かお金が無いメーカーはただの無音トラックとして、 お金や時間があるメーカーはボーナストラックとして、何かしらの曲などを入れていた。 一見、ユーザーへのサービスに見えるこのトラックなのだけど、 今更、ぶっちゃけると単なる制作上の理由による物というのが真相。 ※もちろん、本当にボーナストラックとして入れていたメーカもあったとは思うケド。
当時、この業界は、急成長をしていて新参者が多く、 また、Windows95/98が普及してきたので、 そちらの開発の勉強のまっただ中というメーカーもあり、 Win開発の経験値が多いメーカーはそれほど多くなかった。
その上、当時のWindows開発の解説書といえば、 APIバイブル(*1)か本家MSの英語サイトぐらいしかなく、 それらにはCDの再生方法として、
"play cd from 4 to 5"でCDの4トラック目が再生されます。 等と書いてあった。(*2)
そこで困ったのが、当時のプログラマ。 10トラックしかないCDで
"play cd from 10 to 11" 等とすると、「11トラック目は無い」というエラーになったわけだ。
「無い物は作ればいい」
こうして生まれたのが、謎のボーナストラックだったわけ。
ちなみに、10トラックしかないCDで 10トラック目を再生するのは実は簡単で、
"play cd from 10" と、toを省略すると「CDの最後まで再生」という意味になる。
某メーカーでは、何度か最終トラックにボーナストラックを入れて回避していて、 これに気がついた後の作品で、ボーナストラックを無くしたら、 ユーザーアンケートで「ボーナストラックが無くてがっかりした」というのが 多数寄せられたそうな。
そのため、そのメーカーの次の作品では、 名実共にボーナストラックが収録された。(*3) ※当時の、そのメーカーのFAQにその旨がしっかり書いてあった。
そんな、古き良き時代の思い出。
*1)APIバイブル ちなみに、APIバイブルは1冊1万円前後する上、全3巻。 mci系の解説は、APIバイブル3の後ろの方にあった。 その他、人によってはMFCバイブル(7000円)なども買いそろえていた。
*2)"play cd from 10 to 11" mci系の命令には高レベル()と、低レベルの物があった。 ↑の書式は高レベルMCI命令で使うパラメータ。 高レベルMCI命令は
mciSendString("play cd from 10 to 11",<略>); の様に書けば良く、 非常にプログラム初心者にも易しかった。
低レベルMCI命令は、事細かにマルチメディアデバイスを操作できる反面、 CD一つ再生するのもちょっと苦労をした。
*3)ボーナストラック 「志保 15 枚目〜」で有名な25トラック目
|
01:13, Wednesday, May 25, 2011 ¦ 固定リンク
¦ 携帯
■コメント
■コメントを書く
※コメントの受け付けは終了しました
|
|