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 | 1998年前後のゲームの謎のボーナストラックの正体 | 
 | ネタ切れなので、もう時効だよね?というネタを。 今から10年以上前。いわゆるエロゲやギャルゲ業界が急成長した頃のお話。
 ちょうど、自分もそんな業界に身を置いていた時期だ。
 
 この頃のゲームはDirectSoundもまだまだ新しい技術で、
 古いPCでちゃんと動くかどうかの検証もままならないため、
 音声はWAVで、BGMはCD-DAが主流だった時代だ。
 
 
 そして、何故か一部のメーカーのゲームでは毎回、
 CD-DAに、謎の最終トラックを付けることが多かった。
 
 この謎の最終トラックは、時間かお金が無いメーカーはただの無音トラックとして、
 お金や時間があるメーカーはボーナストラックとして、何かしらの曲などを入れていた。
 一見、ユーザーへのサービスに見えるこのトラックなのだけど、
 今更、ぶっちゃけると単なる制作上の理由による物というのが真相。
 ※もちろん、本当にボーナストラックとして入れていたメーカもあったとは思うケド。
 
 
 当時、この業界は、急成長をしていて新参者が多く、
 また、Windows95/98が普及してきたので、
 そちらの開発の勉強のまっただ中というメーカーもあり、
 Win開発の経験値が多いメーカーはそれほど多くなかった。
 
 
 その上、当時のWindows開発の解説書といえば、
 APIバイブル(*1)か本家MSの英語サイトぐらいしかなく、
 それらにはCDの再生方法として、
 
 "play cd from 4 to 5"でCDの4トラック目が再生されます。等と書いてあった。(*2)
 
 
 そこで困ったのが、当時のプログラマ。
 10トラックしかないCDで
 
 "play cd from 10 to 11"等とすると、「11トラック目は無い」というエラーになったわけだ。
 
 
 「無い物は作ればいい」
 
 
 こうして生まれたのが、謎のボーナストラックだったわけ。
 
 
 ちなみに、10トラックしかないCDで
 10トラック目を再生するのは実は簡単で、
 
 "play cd from 10"と、toを省略すると「CDの最後まで再生」という意味になる。
 
 某メーカーでは、何度か最終トラックにボーナストラックを入れて回避していて、
 これに気がついた後の作品で、ボーナストラックを無くしたら、
 ユーザーアンケートで「ボーナストラックが無くてがっかりした」というのが
 多数寄せられたそうな。
 
 そのため、そのメーカーの次の作品では、
 名実共にボーナストラックが収録された。(*3)
 ※当時の、そのメーカーのFAQにその旨がしっかり書いてあった。
 
 そんな、古き良き時代の思い出。
 
 *1)APIバイブル
 ちなみに、APIバイブルは1冊1万円前後する上、全3巻。
 mci系の解説は、APIバイブル3の後ろの方にあった。
 その他、人によってはMFCバイブル(7000円)なども買いそろえていた。
 
 *2)"play cd from 10 to 11"
 mci系の命令には高レベル()と、低レベルの物があった。
 ↑の書式は高レベルMCI命令で使うパラメータ。
 高レベルMCI命令は
 
 mciSendString("play cd from 10 to 11",<略>);の様に書けば良く、非常にプログラム初心者にも易しかった。
 
 低レベルMCI命令は、事細かにマルチメディアデバイスを操作できる反面、
 CD一つ再生するのもちょっと苦労をした。
 
 *3)ボーナストラック
 「志保 15 枚目〜」で有名な25トラック目
 
 
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 01:13, Wednesday, May 25, 2011 ¦ 固定リンク
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